食後の眠気は「血糖値スパイク」が原因?テレビで話題の血糖変動を糖尿病専門医が解説!
9/17、テレ東の番組「ズボラに健康!出川・サンド富澤のカラダにイイワケ【血糖スパイク&高血圧】」が放送されていました。
食事のあとに血糖値が急上昇し、その後低下する「血糖値スパイク」。
実は、私も先日、自身の血糖値を確認したところ血糖スパイクを認めてしまいました💦
院長ブログ参照:
👉HbA1c 6.0%でも食後血糖220!【DEXCOM G7】で糖尿病専門医の血糖を公開~インドカレー大盛りを食べた日に後悔~
番組では
血糖スパイクと食後の眠気やだるさ、集中力低下との関係についても
紹介されていました。
ご飯を食べたあとに眠くなるのは、血糖値が急に上がって下がるから?
最近はインターネットやSNSでも、このような説明を目にすることが増えています。
では、本当にそうなのでしょうか。
糖尿病専門医の目線で解説します!
「食後の眠気=血糖値スパイク」はまだ証明されていません
食後に血糖値が急上昇する
↓
インスリンが分泌される
↓
血糖値が急降下する
↓
眠くなる
という説明は、とても分かりやすいのですが、
実はこのテーマ、医学的にはまだはっきりとした答えが出ていません。
2025年に、
食事・血糖値・食後の眠気について、これまでに発表された研究をまとめて検討した論文が発表されました。
ところが、食後の血糖値の変化と眠気を直接調べた研究は非常に少なく、
結論として「血糖値スパイクが食後の眠気を引き起こす」科学的根拠は、
現時点では十分ではありませんでした。
一方で、
「血糖値はまったく関係ない」
と断定できるだけの研究もありません。
現時点で最も正確なのは、
「食後の眠気と血糖値の変化との関係は、まだ十分に解明されていない」
ということです。(PubMed Central (PMC))
長年糖尿病診療で感じる血糖スパイクと眠気について(私見)
私は糖尿病専門医として、数多くのCGM(持続血糖測定器)のデータを見ています。
特にインスリン分泌の少ない患者さんでは、
食後に血糖値が200~300mg/dLまで上昇し、
インスリンによって100mg/dL前後まで低下する、
といった大きな血糖スパイクを見ることも珍しくありません。
しかし、血糖値が大きく上下するたびに患者さんが眠たくなることはありませんでした。
入院中の不眠の患者さんに、睡眠薬や第一世代抗ヒスタミン薬を使う代わりに
ブドウ糖とインスリンを使用する慣例もなく、
高K血症でのGI(グルコース・インスリン)療法でいきなり眠気を訴える患者さんも診たことがありません。
私自身もCGMを装着して自分の血糖値を測定しましたが、
食後に眠くなる日と、眠くならない日はあり、
眠気と血糖値の上下とが、一致することはありませんでした。
もちろん、これらは私個人の経験にすぎません。
だからこそ、個人の経験やテレビ番組での1回の実験だけではなく、研究全体を見る必要があります。
そして現在の論文を調べても、
やはり「血糖値スパイクが食後の眠気を引き起こす」と断定できるところまでは分かっていません。
では、なぜ食後に眠くなるのでしょう?
食後の眠気には、血糖値だけではなく、
✅食べた量や食事内容
✅食事をした時間
✅睡眠時間や睡眠の質
✅体内時計
✅消化吸収
✅自律神経やさまざまなホルモン
など、多くの要因が関係していると考えられています。
また、食後血糖そのものも、食事内容だけでなく
運動、睡眠、体内時計、胃排出など
多くの要因によって変化します。(PubMed)
なお、実際に低血糖になった場合の眠気や集中力低下は別の話です。
「血糖値が180から100mg/dLまで急に下がった」ことと、
「血糖値が50mg/dLまで下がって低血糖になった」ことは
同じではありません。
リブレで自分の血糖値を見ることは健康への第一歩
ここまで読むと、
リブレ2(CGM)をつけても意味ないの?
と思うかもしれません。
そんなことはありません。
リブレ2でその眠気が食後スパイクの時間帯に起きているかどうか確認することができます。
スパイクがなければ血糖値以外の原因も考えられますし、
スパイクがあれば食後血糖を下げる生活習慣の改善につなげることができます。
このようにリブレ2(CGM)は
「自分が普段食べている食事で、自分の血糖値が実際にどう動いているのか」
を知るには、とても面白いツールです。
同じようにラーメンを食べても、同じ量のご飯を食べても、血糖値の上がり方には個人差があります。
さらに、自分でも、
「この朝食ではあまり上がらない」
「この昼食だと予想以上に上がる」
「食後に少し歩いた日はどうなる?」
「夜遅く食べた日は?」
といったことを、14日間の生活の中で実際に確認できます。
テレビで「血糖値スパイク」という言葉を見て、
自分の血糖値ってどうなっているんだろう?
と思った方には、CGMを体験する一つのきっかけになると思います。
血糖スパイクは糖尿病の早期サインかもしれません
糖代謝が正常な状態では、
食事をすると膵臓からインスリンがすばやく分泌され、
食後の血糖上昇を抑えてくれます。
しかし、HbA1cが6%前後の糖尿病予備群の方は、
すでに初期のインスリン分泌が低下し、
食後の血糖上昇に追いつかなくなっていることがあります。
その結果、健康診断では気づきにくい食後高血糖(血糖スパイク)が起こります。
つまり血糖スパイクは、糖尿病予備群の早期サインの一つかもしれません。
14日間、自分の血糖値を見てみませんか?
テレビでみた24時間血糖測定器は誰でも試すことはできるの?
リブレ2の購入方法はいくつかあるのでご紹介します。
リブレ2については公式サイトをご参照ください。(Abott社)
①保険診療
インスリン注射をしている患者さんが指の血糖測定(SMBG)の代わりに、クリニックや病院から出すことができます。
保険ではリブレ2個(28日分)で1250点(3割負担:3750円、2割負担:2500円、1割負担:1250円)の診療費がかかります。
②選定療養制度
施設によって選定療養制度で、糖尿病診療時に自費で購入できるところもあります。
費用設定は施設によって違いますので、主治医にお尋ねください。2026/9/17のAI調べでは1個8000円前後が多いとのことです。
③個人購入
AMAZONなどの通販サイトで8000円前後で購入できます。装着やアプリの設定は自身で行っていただきます。
④14日間血糖ドック
沼口内科 江古田駅北口糖尿病クリニックでは、糖尿病がない方でも
リブレ2を使って14日間の血糖変動を確認する自費診療の「14日血糖ドック」を行っています。
- 当院でリブレ2のお渡し
- 看護師によるリブレ2の装着
- スマホでリブレリンクと連携
- 医師から結果説明・AGP(まとめ)レポートのお渡し
を行います。
👉ライト 9,900円(税込)
リブレ2を14日間装着し、糖尿病専門医が血糖データを解析・説明します。
👉スタンダード 13,200円(税込)
リブレ2に加えて
✅HbA1c(2か月の血糖推移の指標)
✅1,5-AG(食後血糖値の指標)
✅インスリン値・空腹時血糖値(インスリン分泌能・インスリン感受性)
✅尿検査:尿糖や尿蛋白の有無
なども含めて糖尿病リスクを評価します。
「血糖値スパイクがあるか知りたい」
「何を食べると自分の血糖値が上がるのか知りたい」
「テレビを見て自分の血糖値が気になった」
そんな方は、14日間自分の血糖値を“見える化”してみるのも一つの方法です。
▶︎ ネット予約: [14日間血糖ドックご希望の方は「その他(自費)」をご選択ください]
まとめ
テレビやSNSでは、「食後の眠気は血糖値スパイクが原因」と分かりやすく説明されることがあります。
しかし、現在の医学研究では、食後の血糖値の急上昇・急降下そのものが眠気を引き起こすのか、まだ十分に解明されていません。
ですから、食後に眠くなるだけで「血糖値スパイクだ」と考える必要はありません。
一方で、CGMを使えば、普段は見ることのできない自分自身の食後血糖の動きを知ることができます。
「眠気の原因を探すため」ではなく、
自分の食事と血糖値の関係を知り、これからの食生活を考えるきっかけとして。
14日間、自分の血糖値を見てみませんか?
監修:沼口内科 江古田駅北口糖尿病クリニック 院長 沼口隆太郎
医学博士・練馬区医師会員・日本内科学会認定内科医・日本糖尿病学会糖尿病専門医・日本医師会認定健康スポーツ医
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【クリニック情報】
- クリニック名: 沼口内科江古田駅北口糖尿病クリニック
- 住所: 東京都練馬区小竹町1-36-5 1階 [アクセス]
- アクセス:
西武池袋線「江古田駅」北口 徒歩約4分
都営大江戸線「新江古田駅」徒歩約10分
東京メトロ有楽町線・副都心線「小竹向原駅」徒歩約10分
東京メトロ有楽町線・副都心線「千川駅」徒歩約15分 - 院長: 沼口隆太郎(糖尿病専門医・認定内科医)
- 診療内容: 内科・糖尿病・生活習慣病・発熱・抗体検査(自費)/ワクチン(自費)・健康診断(自費)/診断書(自費)
ご予約はこちら|江古田、千川・小竹向原で14間血糖ドックを受けるなら
▶︎ お電話でのご予約: [03-5926-4553】
▶︎ ネット予約: [ご希望の診療科をクリックして予約してください]
▶︎ 診療時間・休診日: [リンク]
当院は練馬区江古田だけでなく、
新江古田・小竹向原・千川周辺や、豊島区西部・池袋方面からも通院しやすい立地です。
糖尿病専門医による診療をご希望の方や、
健康診断で異常を指摘された方、
生活習慣病について相談したい方はお気軽にご相談ください。

Q&A(よくあるご質問)
Q. 食後に眠くなるのは血糖値スパイクが原因ですか?
A. 現時点では、食後の血糖値の急上昇・急降下そのものが眠気を引き起こすとは証明されていません。血糖値と食後の眠気の関係は、まだ十分に解明されていません。Q. 血糖値が急に下がると眠くなるのですか?
A. 血糖値が急に下がることと、低血糖になることは別です。実際に低血糖になれば眠気や集中力低下が起こることがありますが、正常範囲まで血糖値が下がっただけで眠くなるとは限りません。Q. 食後の眠気には何が関係していますか?
A. 食事の量や内容、食べる時間、睡眠時間や睡眠の質、体内時計、消化吸収、自律神経やホルモンなど、さまざまな要因が関係すると考えられています。Q. 血糖値スパイクは糖尿病のサインですか?
A. 糖尿病の初期では、空腹時血糖値やHbA1cがそれほど高くなくても、食後だけ血糖値が大きく上昇することがあります。HbA1cが6%前後の方などでは、食後高血糖が糖代謝の変化に気づくきっかけになることがあります。Q. リブレ2を使うと何がわかりますか?
A. リブレ2では14日間の血糖値の変化を連続して確認できます。普段の食事、運動、生活時間などによって、自分の血糖値がどのように変化するのかを「見える化」できます。Q. 糖尿病でなくてもリブレ2を試すことはできますか?
A. 自費診療などで利用する方法があります。当院では糖尿病と診断されていない方も対象に、リブレ2を使った「14日血糖ドック」を行っています。ライト9,900円(税込)、血液・尿検査を含むスタンダード13,200円(税込)です。
