インフルエンザ2026④|家族がインフルエンザに感染したら?家庭内でできる予防と「予防投与」について
全国でインフルエンザが流行しているニュースが飛びかっております。
皆さまは体調は大丈夫でしょうか?
子どもがインフルエンザになった
家族がインフルエンザと診断された
自分も感染するのではないかと心配
と、インフルエンザが流行すると、このようなご相談が増えてきます。
同じ家で生活している以上、家庭内での感染を完全に防ぐことは難しいものです。
しかし、手洗いや換気などの基本的な感染対策に加えて、
状況によっては抗インフルエンザ薬を予防目的で使用する「予防投与」という方法もあります。
今回は、家族がインフルエンザに感染したときに知っておきたい予防方法について解説します。
家族がインフルエンザに感染したら、まず何をする?
インフルエンザは、咳やくしゃみなどによる飛沫や、ウイルスが付着した手などを介して感染します。
家庭内では距離が近く、一緒に過ごす時間も長いため、感染リスクをゼロにすることはできません。
まずは次のような基本的な感染対策を行いましょう。
- こまめに手を洗う
- 室内を換気する
- 咳やくしゃみがある場合は咳エチケットを意識する
- 必要な場面では不織布マスクを使用する
- 可能であれば感染した家族と過ごす部屋を分ける
- 十分な睡眠・休養をとる
厚生労働省も、手洗い、マスクを含む咳エチケット、換気などを基本的な感染対策として挙げています。
インフルエンザには「予防投与」という方法があります
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザに感染した人の治療だけに使われる薬ではありません。
インフルエンザ患者と接触した人に対して、発症を予防する目的で使用することがあります。
これを「予防投与」といいます。
抗インフルエンザ薬の予防投与と薬剤費の目安
| 薬剤 | 成人の予防投与 | 必要量 | 薬剤費10割の目安 |
|---|---|---|---|
| オセルタミビルGE 75mg | 1日1回 7~10日 | 10日なら10カプセル | 約1,100円前後 |
| タミフル75mg(先発) | 1日1回 7~10日 | 10日なら10カプセル | 約1,700~2,000円前後 |
| イナビル20mg | 40mg単回 または20mg×2日 | 2容器 | 約3,000円前後 |
| ゾフルーザ20mg | 80kg未満:40mg単回 | 2錠 | 約4,900円前後 |
| ゾフルーザ20mg | 80kg以上:80mg単回 | 4錠 | 約9,800円前後 |
イナビルは成人では40mg単回、または20mgを1日1回2日間で、いずれも20mg製剤2容器を使用します。
ゾフルーザは成人・12歳以上では、80kg未満40mg、80kg以上80mgを単回投与です。
なお、ゾフルーザ予防適応があるのは20mg錠・顆粒で、10mg錠には予防適応がありません。
予防投与は、いつから始める?
| 薬剤 | 予防投与の開始時期 | 48時間以降 |
|---|---|---|
| オセルタミビル(タミフル等) | 接触後2日以内 | 有効性を裏付けるデータなし |
| イナビル | 接触後2日以内 | 有効性を裏付けるデータなし |
| ゾフルーザ | 接触後2日以内 | 有効性を裏付けるデータなし |
| リレンザ | 接触後1.5日以内(36時間以内) | それ以降の有効性を裏付けるデータなし |
ここはかなり重要です。
予防投与は、家族などインフルエンザ患者との接触後できるだけ早く開始することが重要です。
オセルタミビル、イナビル、ゾフルーザは接触後2日以内に開始します。
なお、リレンザは接触後1.5日以内の開始とされています。
開始時期を過ぎた場合の有効性を裏付けるデータは得られていません。
そのため、
「家族がインフルエンザになってから数日経ったけれど、念のため薬を飲んでおこう」
という使い方ではありません。
予防投与を希望する場合には、早めに医療機関へ相談することが大切です。
飲んでいれば絶対にインフルエンザにならない?
いいえ。
予防投与を行っても、インフルエンザへの感染・発症を100%防げるわけではありません。
また、オセルタミビルの予防効果は薬を継続して服用している期間に限られます。
そのため、薬を飲んでいるからといって、手洗いや換気などの感染対策が不要になるわけではありません。
「薬を飲む」+「家庭内での基本的な感染対策」
を組み合わせて考えることが大切です。
誰でも予防投与を受けられる?
予防投与は、希望すればすべての方に一律に処方するものではありません。
✅患者さんとの接触状況
✅年齢
✅基礎疾患
✅現在の体調
✅腎機能
✅使用している薬
などを確認し、医師が予防投与の適否を判断します。
また、すでに発熱、咳、倦怠感などの症状が出ている場合には、「予防」ではなく、
インフルエンザを発症している可能性を考えて診察する必要があります。
※インフルエンザ抗原検査は、発症直後ではウイルス量が少なく陰性となることがあります。
発症から12時間程度経過すると検出されやすくなりますが、
症状が強い場合や基礎疾患がある場合などは、
12時間を待たずに医療機関へご相談ください。
予防投与は健康保険を使える?
インフルエンザの予防を目的とした抗インフルエンザ薬の処方は、
原則として健康保険の適用外となり、自費診療です。
当院では、インフルエンザの予防投与を希望される方について、診察を行ったうえで適応を判断しています。
当院のインフルエンザ予防投与
診察・処方箋発行 3,300円(税込)
※薬剤費・調剤費は含まれていません。
※処方箋をお持ちいただき、調剤薬局で別途お支払いが必要です。
※診察の結果、予防投与が適さないと判断する場合があります。
予防投与より前に、ワクチンも大切です
インフルエンザワクチンには、
発症する可能性を低下させる効果に加え、
発症した場合の重症化を予防する効果が報告されています。
予防投与は、
家族が感染したときなど特定の状況で検討するものです。
シーズンを通したインフルエンザ対策の基本として、
ワクチン接種も検討しましょう。
まとめ|家族がインフルエンザになったら早めに対策を
家族がインフルエンザに感染した場合、家庭内での感染を完全に防ぐことは難しいですが、できることはあります。
手洗い・換気・咳エチケット・物理的な距離をとる
などの基本的な感染対策を行い、
状況によっては
抗インフルエンザ薬の予防投与を検討します。
患者さんとの接触後2日以内に開始することが重要です。
「家族がインフルエンザになった」
「自分も予防投与を受けた方がいい?」
「高齢者や持病のある家族がいるので心配」
という方は、早めに医療機関へご相談ください。
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- クリニック名: 沼口内科江古田駅北口糖尿病クリニック
- 住所: 東京都練馬区小竹町1-36-5 1階 [アクセス]
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西武池袋線「江古田駅」北口 徒歩約4分
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東京メトロ有楽町線・副都心線「千川駅」徒歩約15分 - 院長: 沼口隆太郎(糖尿病専門医・認定内科医)
- 診療内容: 内科・糖尿病・生活習慣病・発熱・抗体検査(自費)/ワクチン(自費)・健康診断(自費)/診断書(自費)
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Q&A(よくあるご質問)
Q. 家族がインフルエンザになったら予防薬をもらえますか?
A. インフルエンザ患者との接触状況や年齢、基礎疾患、現在の体調などを確認し、医師が適切と判断した場合には抗インフルエンザ薬の予防投与を検討できます。Q. インフルエンザの予防投与はいつまでに始めればいいですか?
A. オセルタミビル、イナビル、ゾフルーザは患者との接触後2日以内に開始します。リレンザは接触後1.5日以内とされています。開始時期を過ぎた場合の有効性を裏付けるデータは得られていません。Q. インフルエンザの予防投与にはどんな薬がありますか?
A. オセルタミビル(タミフルなど)、イナビル、ゾフルーザ、リレンザなどがあります。内服薬と吸入薬があり、投与回数や年齢などを考慮して選択します。Q. インフルエンザの予防投与に健康保険は使えますか?
A. インフルエンザの予防を目的とした抗インフルエンザ薬の処方は原則として健康保険の適用外で、自費診療となります。当院では診察・処方箋発行を3,300円(税込)で行っています。薬剤費・調剤費は薬局で別途必要です。Q. 予防薬を飲めばインフルエンザにはかかりませんか?
A. 予防投与を行っても発症を100%防げるわけではありません。手洗い、換気、咳エチケット、必要に応じたマスクなど、家庭内での基本的な感染対策も併せて行うことが大切です。
