高血圧と認知機能障害について
近年は高血圧と認知症の関係が注目されています
高血圧というと、
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脳梗塞
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脳出血
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心筋梗塞
を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろんこれらは重要です。
さらに近年は、
高血圧と認知症の関係にも注目が集まっています。
高血圧は脳を少しずつ傷つける可能性があります
認知症というと年齢のせいと思われがちですが、近年の研究では高血圧が認知機能低下に関与する可能性が示されています。
高血圧が続くと脳の細い血管に負担がかかり、
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微小脳梗塞
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白質病変
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脳萎縮
などが進みやすくなると考えられています。(PMC)
その結果、
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物忘れ
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判断力低下
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認知症
につながる可能性があります。
認知症になってからでは遅いこともあります
認知症治療は年々進歩しています。
しかし、
認知症になってから脳を若返らせることは簡単ではありません。
だからこそ最近は、認知症を治療するよりも
認知症になりにくい環境を作るという予防的考え方が重視されています。
その代表的な対策のひとつが血圧管理です。
SPRINT-MIND試験が示したこと
高血圧と認知症の関係で有名なのが SPRINT-MIND試験 です。
この研究では50歳以上の高血圧患者約9,300人を対象に、
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収縮期血圧140mmHg未満を目指す群
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収縮期血圧120mmHg未満を目指す群
を比較しました。(Alzheimer’s Association)
結果として、
認知症そのものの発症は有意差を示せませんでした。
しかし、
軽度認知障害(MCI)は約19%減少し、さらに
「MCIまたは認知症」の複合評価も約15%減少しました。(SPRINT-MIND JAMA 2019)
軽度認知障害(MCI)とは?
軽度認知障害(MCI)は、日常生活は自立しているものの、年齢以上の物忘れがみられる状態です。
軽度認知障害(MCI)は、認知症ではないものの正常とも言い切れない状態であり
認知症の前段階とも考えられています。
- 年と共に最近物忘れが増えた
- 家族に物忘れを指摘されるようになった
などの方でMCIに該当する方もいらっしゃいます。
SPRINT-MIND試験は、血圧管理によってこの段階を減らせる可能性
を示した初めての大規模研究として注目されました。
ただし「血圧を下げれば認知症を予防できる」とまでは言えません
ここは誤解しないでいただきたい点です。
現時点では、
高血圧治療によって認知症を確実に予防できることは証明されていません。
SPRINT-MINDでも認知症単独の発症率低下は統計学的有意差に達しませんでした。
しかし、
-
高血圧と認知症の関連は強く示唆されている
-
MCIの減少が確認された
-
長期追跡でも認知機能保護効果が示唆されている
ことから、若いうちからの血圧管理が重要と考えられています。
高血圧だけではありません
糖尿病や高血糖と認知症の関係しています。
糖尿病で慢性的に高血糖が続くと
- MCI
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
のリスクが上昇することが知られています。
また、重症低血糖は認知機能低下のリスクになります。
血糖値は下げれば下げるほどいいわけではなく、安全に正常血糖を維持することが重要です。
糖尿病治療で認知症が防げるかどうかはまだ結論はでていませんが
高血糖を放置すると認知機能低下のリスクは高まります。
糖尿病専門医として思うこと
私は糖尿病診療をしていると、
患者さんから
脳梗塞は怖いけど認知症はもっと怖い
という声をよく聞きます。
高血圧を治療すれば認知症を確実に予防できるとは言い切れません。
しかし、
高血圧を放置してよい理由もありません。
高血圧治療は、脳卒中や心筋梗塞を防ぐためだけでなく、
将来の認知機能を守るための投資という側面もあると私は考えています。
健康診断で血圧が高かった方へ
高血圧は症状がないことが多い病気です。
しかし、
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認知症
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心不全
-
腎不全
-
脳卒中
などのリスクと関係しています。
健康診断で血圧が高いと言われた方は、
症状がなくても一度ご相談ください。
【クリニック情報】
- クリニック名: 沼口内科江古田駅北口糖尿病クリニック
- 住所: 東京都練馬区小竹町1-36-5 1階 [アクセス]
- 最寄り駅: 西武池袋線「江古田駅」北口 徒歩約4分
- 院長: 沼口隆太郎(糖尿病専門医・認定内科医)
- 診療内容: 内科・糖尿病・生活習慣病・発熱・抗体検査(自費)/ワクチン(自費)・健康診断(自費)/診断書(自費)
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Q&A
Q. 高血圧は認知症の原因になりますか?
A. 高血圧は認知症の危険因子の一つと考えられています。脳の細い血管を傷つけ、認知機能低下につながる可能性があります。Q. SPRINT-MIND試験とは何ですか?
A. 高血圧患者を対象に血圧管理と認知機能の関係を調べた大規模研究です。厳格な血圧管理群で軽度認知障害(MCI)が約19%減少しました。Q. MCIとは何ですか?
A. MCI(軽度認知障害)は認知症の前段階と考えられる状態です。日常生活は自立していますが、年齢以上の物忘れがみられます。Q. 血圧を下げれば認知症を予防できますか?
A. 現時点では認知症予防効果は確立していません。しかしMCIの減少や認知機能保護効果が示唆されており、血圧管理は重要と考えられています。Q. 糖尿病も認知症に関係しますか?
A. はい。糖尿病や慢性的な高血糖はMCIや認知症のリスク上昇と関連しています。また重症低血糖も認知機能低下の危険因子です。
